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help リーダーに追加 RSS ザ☆劇画!〜わたしの新日本プロレス〜

<<   作成日時 : 2006/07/19 23:28   >>

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7.17新日本プロレス札幌大会を会場観戦しました。
当日は、ブロック・レスナーが突然来日中止となり、客入り、盛り上がりが心配されましたが、はっきり言ってどちらも予想以上の「成功」を収めた大会だったと思います。
客席は、アリーナが7〜8割、スタンドも5〜6割が埋まっており、終始声援や歓声の絶えない、少なくても私がここ何回か観戦した新日本の興行の中では最も盛り上がった会場風景でした。

けれど。
残念ながら「わたし」自身にとっては、面白いと思った試合もありましたが、全体として引き付けられるもののないプロレスでした。
これはもう、純然たる「好み」の問題であって、どうしようもないのだなぁ…というのが、今回の生観戦で得た収穫かもしれません。
「新日本プロレス」という団体に元気になってほしいと願う気持ちと、自分が楽しめる楽しめないとはまた別の話です。

わたしの目には、新日本プロレスは「劇画」のように映っています。
「劇画」とは、“写実的な描画”と“シリアスなストーリー”を特徴とする、今ではマンガのいちジャンルです。
しかし、その成立当初は、従来の「マンガ」が絵もストーリーも子供向けのたわいのないものだったのに対して、リアルな絵で練られたストーリー(劇)を表現する、大人向けの高度なマンガとして差別化を図り、ブームとなりました。実際に、良質の作品が多かったからでももちろんあります。
“ストロングスタイル”あるいは村松友視氏が名づけた“過激なプロレス”は、様式化したプロレスからはみ出していく、よりリアルでシリアスな「人間の戦い」というものを打ち出して、熱狂的に歓迎されたのだと理解しています。それは従来のプロレスと比べても新鮮で、面白いものだったのだろうと思います。「作品」としての試合の数々も、良質な名勝負がさぞやたくさんあったことでしょう。
マンガ表現はその後、たくさんの作家たちの努力と向上心によって作画・ストーリー構成ともに技術的に進化し、またその技術が広がっていくことでさらに急速に成長を続け、絵もストーリーもそこに込められるメッセージも、多種多様で優れた作品が数多く生まれるようになりました。一世を風靡した「劇画」はその大波に飲み込まれて、今ではマンガという大きな分野のひとつのジャンルとして埋没しています。
プロレス界もまた、“従来のプロレス”と“過激なプロレス”だけが対立していた時代からすっかり様変わりし、たくさんの団体がそれぞれのプロレスを展開する時代になりました。
大胆にデフォルメされた表現から、細密な描線で繊細に心のひだまで映し出すような表現まで、ファンタジックなものから、リアリスティックな大河ドラマまで。
マンガもプロレスも、各々が自分たちの伝えたいものを表すために、実に様々な工夫を重ねています。
そんな中。
新日本プロレスの「劇画」のようなプロレスは、今もそのまま変わっていない。
そんな風にわたしは感じます。
“写実的な表現”と“シリアスなストーリー”。
当時、従来のマンガと比較して“写実的”だった「劇画」の描画は、しかし、写真のようにリアルではなくかなり誇張に満ちています。比較対象の相手が1つしかなかった時代には充分“本物感”を感じさせた表現も、比べる対象が多くなると、やはり“リアル風”でしかなかったことが見て取れるようになるのではないでしょうか。
力強い線でダイナミックに描かれたその絵は、繊細な線で丁寧に描き込まれたものと比べると雑に見えるし、大胆な省略ですっきりと描かれた線に比べると、いかにも暑苦しく重く感じられます。
あの頃新しかった“写実的な表現”も、今ではかえって作り物めいて見える…。
わたしには、新日本のプロレスはこの「劇画」の運命をそのままたどっているかのように思えるのです。
「ぶっ殺す!」などとなにかというと乱暴な口調で怒鳴り散らすのも、生々しい社内の内幕をリングの抗争と織り交ぜていくのも、シリアスといえば“シリアスなストーリー”展開かもしれません。
こういった伝統的な手法をかたくなに守る新日本プロレス。
時代の中にあって有効だった「劇画」という手法は、今でも同じように有効なのでしょうか…。他の表現を取り入れることは許されないのでしょうか…。
私が感じる不自由さ・不自然さはたぶんここにあるのだと思います。

マンガの世界では、「劇画」調の絵柄でギャグをやる、あるいは、ギャグマンガらしい絵柄なのに突然一部「劇画」調になるというギャグがあります。
エンターテインメント・プロレスのハッスルやマッスルあるいはDDTが、新日本プロレスをよくネタにしているのは、このあたりを踏襲した方法論なのかと勝手な想像を膨らませたりします。

今でも多くの読者がいる「劇画」作品は存在しています。
「劇画」的表現方法でも面白い作品は作れるのです。
ただ。
他にも自分好みの表現・作品がたくさんあるのに、さほど好みではない「劇画」に手を伸ばそうと思うかどうかは、正直わかりません。
楽しむだけなら、あえて「劇画調のギャグマンガ」として読んでしまう方法もあるのでしょうが、書き手が真面目に「劇画」を書いているのに、それはやっぱり抵抗があります。

わたしと新日本の距離は、このまま遠い方が幸せなのかもしれません…。

<いいんちょーのひとりごと>
劇画調ギャグマンガの傑作『魁!クロマティ高校』は大好きですけど(全巻所持!)


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コメント(10件)

内 容 ニックネーム/日時
漫画の話を例えに出すとうるさいですよ、ガーガー。(笑)
新日が劇画…うーん、製作現場を知ってる自分にはリンクしないなぁ。だってすんごい練り込んでいるんですよ、劇画って。しかも分業制でそれぞれの役割を完璧にこなすプロがいて、チームワークなしでは成り立たないという…だけどそれを知ったからといって、その劇画を読むかというと…読まないんですけどね。(苦笑)そりゃもう最終的には趣味、趣味でしかないです。
でもシリアスに見えて実は荒唐無稽なのが劇画だったりします。新日が本物の劇画だったら、もうちょっと…なぁ…
しかしプロレスも漫画も選択肢が増えましたね。ちょっと増えすぎて飽和状態かな?って気がしないでもなし。本物ってなによ?ってな話をどっちでもする今日この頃です。
海猫屋
URL
2006/07/20 00:49
シリアスにもエンタメにもなれない新日本。で、ノアみたいに「そこまでやるか」って言うものもない。デパートをやめて専門店になる勇気をもてない新日本。店長さんが何人もいるという体質も見直さないと行けませし、何を中心に売っていくのかはっきりさせないとポシャりそうですよ。
サンダーリップス山本
URL
2006/07/20 00:58
劇画のパロディみたいな感じですかね。違うか。
新日本は大きな会社なんですが致命的にプロの存在が不足しているように思います。プロ同士の共同作業でゴルゴ13の様にするのが必ずしも幸福なことかは解りませんけど……。
今の新日本には安定を求めたい自分と劇画特有の非常識なハチャメチャ感を求める自分と両方いますね。出来れば作為的に非常識風味を狙ってくれると信用度が上がりますけど。
デスノートの原作者はガモウひろしだった!みたいな話題性も欲しい…(すいません。これは意味不明です)。
たかが
2006/07/20 01:23
それでも見ただけ立派だと思います。
『魁!クロマティ高校』ってのは、あの若い女の子がほとんど出ない(例外・メスゴリラ)もんだから、出てくる女の子全部あわせてネギま1ページ分というあれですか。うん、最高。
いちふじ@エセ札幌市民
URL
2006/07/20 07:36
マスクド竹之内くんですね
作者もプロレス好きなんでしょうかっていいんちょーの独り言の方に食い付いてしまいました
あああ
2006/07/20 08:51
時に暑苦しく感じる実況も、劇画タッチの世界だからこそ通じるものなんでしょうか。前より新日本離れを感じている僕なんですが、時にたまらなく新日イズムを欲する時があります。もうナンバー1ではないけれど、僕は新日がやっぱり大好きです。下降はやめて、これからは上昇を期待。棚橋選手に今は団体を任せてみたい。そんな今日この頃です。
なお
2006/07/20 11:50
◆海猫屋さんへ
ツッコミ、キター!(笑)
手加減してくれてありがとうございます(涙)
なるほど。劇画はよく練りこまれた、チームワークの賜物だと。つまり新日本にはそれがないと。うむうむ。
「シリアスに見えて荒唐無稽」…そうなんですよ!ストロングスタイルという言葉にすっかり幻惑されていましたが、新日本ってシリアス風に見せているけど本質はエンタメだなぁ〜というのが今回の「劇画論」につながっているんです。猪木さんが「ダァー!」やったり、欠場中の蝶野がわざわざ来てサイモン批判を怒鳴り散らしたり。あれがないと新日じゃないみたいですね。自分には余計なものにしか見えないんですけど。手法としてはアリなんでしょうけど、ご指摘のように荒唐無稽さが中途半端だからなぁ。
プロレスはともかく、マンガはもう何を読んだらいいものやらさっぱり。たまに書店にいっては行き当たりばったりカンで選びます(笑)飽和状態になったところで次にどんな動きが生まれるものやら。そこも見届けられるなら、ある意味幸せな時代にめぐり合えたと言えるかもしれませんね。
いいんちょー
2006/07/21 00:16
◆サンダーリップス山本さんへ
新日本のプロレススタイルって、考えてみると悪くないんですよね。過激な大技もないし、必殺技は必殺技として機能する。形としてはプロレスの王道のような気がします。でも、何かが違う…。何かが足りない…。劇画調の「瞳の中に炎」とかそういう特殊表現を加えるなら、とことんそれで押せば面白くなるのかもしれません。目指せ!『アストロ球団』!(違)

◆たかがさんへ
昔は劇画だったんだけど、今やパロディにしか見えないというか。
どんな形にせよ、チームワークの存在は感じたいですよね、特に今は。蝶野の社長批判なんかもあ〜あ、またかよって感じです。それならWWEばりに蝶野vsサイモンでもリング上でやるんなら面白いんですけども。
自分はやっぱりNOAHが基本なもので(笑)、みんな仲良く信頼しあってこつこつやっていってほしいなぁ〜と思ってしまいますが、新日ファンはそんなこと求めていないんでしょうね…。
いいんちょー
2006/07/21 00:34
◆いちふじさんへ
はい。頑張りました(涙←嘘)
クロ高の女性キャラといえばメスゴリラのほかには前田母しか思い出せない…。む、一巻から読み直したくなってきました。

◆あああさんへ
本文よりもひとりごとが面白いという(笑)
マスクド竹之内はマクラ道を極めましたね。って、なんの話なんだ!
いやぁ、けっこうクロ高読んでる人がいるんで嬉しいなぁ〜っと。
いいんちょー
2006/07/21 00:40
◆なおさんへ
ああ。新日本の絶叫調の実況も劇画っぽいですね。思い出せば、ケロちゃんの名調子も…。
なんだかんだと批判ばかりしているような自分ですが、新日本には真面目にプロレスしてほしいと密かに思っています。スキャンダルとか裏切りとか、そういうエンタメはいらない。そういうものから自由になって、リング上だけで見せるプロレスが出来る技術と、ほんとはハートだってみんな持っているんじゃないでしょうか。何だかんだ言っても、新日本はメジャーでエリートなんですよ。
棚橋選手はいい試合をしていたと思います。ただ、ベルトを獲ってしまったことで、チャンピオンらしく…という「おり」に自分から閉じこもらないでほしいと願っています。まだまだ、伸びる余地、化ける可能性がある選手だと思うので。
いいんちょー
2006/07/21 00:50

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