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7.17新日本プロレス札幌大会を会場観戦しました。 当日は、ブロック・レスナーが突然来日中止となり、客入り、盛り上がりが心配されましたが、はっきり言ってどちらも予想以上の「成功」を収めた大会だったと思います。 客席は、アリーナが7〜8割、スタンドも5〜6割が埋まっており、終始声援や歓声の絶えない、少なくても私がここ何回か観戦した新日本の興行の中では最も盛り上がった会場風景でした。 けれど。 残念ながら「わたし」自身にとっては、面白いと思った試合もありましたが、全体として引き付けられるもののないプロレスでした。 これはもう、純然たる「好み」の問題であって、どうしようもないのだなぁ…というのが、今回の生観戦で得た収穫かもしれません。 「新日本プロレス」という団体に元気になってほしいと願う気持ちと、自分が楽しめる楽しめないとはまた別の話です。 わたしの目には、新日本プロレスは「劇画」のように映っています。 「劇画」とは、“写実的な描画”と“シリアスなストーリー”を特徴とする、今ではマンガのいちジャンルです。 しかし、その成立当初は、従来の「マンガ」が絵もストーリーも子供向けのたわいのないものだったのに対して、リアルな絵で練られたストーリー(劇)を表現する、大人向けの高度なマンガとして差別化を図り、ブームとなりました。実際に、良質の作品が多かったからでももちろんあります。 “ストロングスタイル”あるいは村松友視氏が名づけた“過激なプロレス”は、様式化したプロレスからはみ出していく、よりリアルでシリアスな「人間の戦い」というものを打ち出して、熱狂的に歓迎されたのだと理解しています。それは従来のプロレスと比べても新鮮で、面白いものだったのだろうと思います。「作品」としての試合の数々も、良質な名勝負がさぞやたくさんあったことでしょう。 マンガ表現はその後、たくさんの作家たちの努力と向上心によって作画・ストーリー構成ともに技術的に進化し、またその技術が広がっていくことでさらに急速に成長を続け、絵もストーリーもそこに込められるメッセージも、多種多様で優れた作品が数多く生まれるようになりました。一世を風靡した「劇画」はその大波に飲み込まれて、今ではマンガという大きな分野のひとつのジャンルとして埋没しています。 プロレス界もまた、“従来のプロレス”と“過激なプロレス”だけが対立していた時代からすっかり様変わりし、たくさんの団体がそれぞれのプロレスを展開する時代になりました。 大胆にデフォルメされた表現から、細密な描線で繊細に心のひだまで映し出すような表現まで、ファンタジックなものから、リアリスティックな大河ドラマまで。 マンガもプロレスも、各々が自分たちの伝えたいものを表すために、実に様々な工夫を重ねています。 そんな中。 新日本プロレスの「劇画」のようなプロレスは、今もそのまま変わっていない。 そんな風にわたしは感じます。 “写実的な表現”と“シリアスなストーリー”。 当時、従来のマンガと比較して“写実的”だった「劇画」の描画は、しかし、写真のようにリアルではなくかなり誇張に満ちています。比較対象の相手が1つしかなかった時代には充分“本物感”を感じさせた表現も、比べる対象が多くなると、やはり“リアル風”でしかなかったことが見て取れるようになるのではないでしょうか。 力強い線でダイナミックに描かれたその絵は、繊細な線で丁寧に描き込まれたものと比べると雑に見えるし、大胆な省略ですっきりと描かれた線に比べると、いかにも暑苦しく重く感じられます。 あの頃新しかった“写実的な表現”も、今ではかえって作り物めいて見える…。 わたしには、新日本のプロレスはこの「劇画」の運命をそのままたどっているかのように思えるのです。 「ぶっ殺す!」などとなにかというと乱暴な口調で怒鳴り散らすのも、生々しい社内の内幕をリングの抗争と織り交ぜていくのも、シリアスといえば“シリアスなストーリー”展開かもしれません。 こういった伝統的な手法をかたくなに守る新日本プロレス。 時代の中にあって有効だった「劇画」という手法は、今でも同じように有効なのでしょうか…。他の表現を取り入れることは許されないのでしょうか…。 私が感じる不自由さ・不自然さはたぶんここにあるのだと思います。 マンガの世界では、「劇画」調の絵柄でギャグをやる、あるいは、ギャグマンガらしい絵柄なのに突然一部「劇画」調になるというギャグがあります。 エンターテインメント・プロレスのハッスルやマッスルあるいはDDTが、新日本プロレスをよくネタにしているのは、このあたりを踏襲した方法論なのかと勝手な想像を膨らませたりします。 今でも多くの読者がいる「劇画」作品は存在しています。 「劇画」的表現方法でも面白い作品は作れるのです。 ただ。 他にも自分好みの表現・作品がたくさんあるのに、さほど好みではない「劇画」に手を伸ばそうと思うかどうかは、正直わかりません。 楽しむだけなら、あえて「劇画調のギャグマンガ」として読んでしまう方法もあるのでしょうが、書き手が真面目に「劇画」を書いているのに、それはやっぱり抵抗があります。 わたしと新日本の距離は、このまま遠い方が幸せなのかもしれません…。 <いいんちょーのひとりごと> 劇画調ギャグマンガの傑作『魁!クロマティ高校』は大好きですけど(全巻所持!) あなたまかせの☆人気blogランキング参加中☆←押すと喜ぶ人がいます。私のことですが(笑)。 ★読んでくださってありがとうございました(多謝!)★ |
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漫画の話を例えに出すとうるさいですよ、ガーガー。(笑) |
海猫屋 URL 2006/07/20 00:49 |
シリアスにもエンタメにもなれない新日本。で、ノアみたいに「そこまでやるか」って言うものもない。デパートをやめて専門店になる勇気をもてない新日本。店長さんが何人もいるという体質も見直さないと行けませし、何を中心に売っていくのかはっきりさせないとポシャりそうですよ。 |
サンダーリップス山本 URL 2006/07/20 00:58 |
劇画のパロディみたいな感じですかね。違うか。 |
たかが 2006/07/20 01:23 |
それでも見ただけ立派だと思います。 |
いちふじ@エセ札幌市民 URL 2006/07/20 07:36 |
マスクド竹之内くんですね |
あああ 2006/07/20 08:51 |
時に暑苦しく感じる実況も、劇画タッチの世界だからこそ通じるものなんでしょうか。前より新日本離れを感じている僕なんですが、時にたまらなく新日イズムを欲する時があります。もうナンバー1ではないけれど、僕は新日がやっぱり大好きです。下降はやめて、これからは上昇を期待。棚橋選手に今は団体を任せてみたい。そんな今日この頃です。 |
なお 2006/07/20 11:50 |
◆海猫屋さんへ |
いいんちょー 2006/07/21 00:16 |
◆サンダーリップス山本さんへ |
いいんちょー 2006/07/21 00:34 |
◆いちふじさんへ |
いいんちょー 2006/07/21 00:40 |
◆なおさんへ |
いいんちょー 2006/07/21 00:50 |
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